※本ブログ記事は2020年9月17日に配信したメルマガを掲載したものです。



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では、今日は

「役員退職給与の計算における在任年数の考え方」

を解説します。


9月14日のメルマガで解説した東京地裁(令和2年3月24日判決)

補足説明をします。


この裁判は役員退職給与の過大額について争われた事例ですが、

争点の1つに「役員としての在任年数は何年か?」があります。


まずは、在任年数に関する状況を説明します。


納税者をA社とします。


〇 A社が役員退職給与を払った際の計算:25年


〇 国税不服審判所において

・ A社の主張:26年

・ 国税の主張:26年

・ 国税不服審判所の判断:10年


〇 東京地裁において

・ A社の主張:26年

・ 国税の主張:10年

・ 東京地裁の判断:17年


なぜ、このような状況になったかというと、

今回問題になった元取締役は次の状況だったからです。


〇 昭和62年4月25日:法人設立、代表取締役に就任


〇 平成8年3月9日:代表取締役および取締役を「引責辞任」

→ この際、役員退職給与の支給はなし


〇 平成15年11月13日:取締役に再就任


〇 平成24年12月25日:辞任


そこで、国税は東京地裁において、

「平成15年の再就任から平成24年の辞任までの10年」

と主張したのでした。


しかし、A社は

「昭和62年の設立から平成24年の辞任までの26年」

と反論しました。


そして、東京地裁は

「平成8年から平成24年までの17年」と判断しました。


この根拠は役員から外れていた「平成8年から平成15年の期間」も

次の業務に関わっていたからです。


〇 継続して決算書や申告書の修正の指示や承認

〇 顧問税理士とのやり取り

〇 メインバンクとの融資に関する交渉、毎年の決算報告の説明

〇 A社の年度の予算を作成

〇 予算と実績と比較し、現代表取締役や従業員に対し、改善の指示

〇 3度にわたるA社の事業拡大の場面において、購入等の意思決定


ちなみに、平成8年に辞任し、

平成15年に再就任するまでの期間において、

問題になった元取締役は株式の保有はしていませんでしたが、

東京地裁は「みなし役員」と判断した訳です。


ちなみに、上記年数はいずれも「1年未満切上げ」で計算されています。


ここに税法上の定めはありませんが、皆さんの会社で

〇 役員退職慰労金規程を作成する場合

または、

〇 役員退職給与の決議をし、支給する場合

は、1年未満の端数は基本的には切り上げで考えて問題ありません。


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東京地裁(令和2年3月24日判決)の判決文の一部


※ 読み飛ばしていただいてOKです。


※ 税理士の方へ

TAINSには載っていませんが、

TKCローライブラリーには載っています(文献番号:25583968)。


役員退職給与適正額の算定における平均功績倍率法、

1年当たり平均額法等において用いられるべき退職役員の勤続年数は、

原則として、役員の在任期間と一致するものであるが、

その法人内における地位や行う職務等からみて、

その者が他の役員と同様に実質的に法人の経営に従事している期間が

あった場合には、当該期間も通算し勤続年数を算定すべきである。


イ(ア)認定事実イないしオの各事実によれば、

本件元取締役は、本件役員退任期間において、

〔1〕継続して原告内部における決算書や申告書の修正の指示や承認を行い、

原告の税務申告業務に関与していた税理士とのやり取りや、

原告のメインバンクである足利銀行との間で原告が受ける融資に関する交渉

及び毎年の決算報告の説明を行うなど、

原告の経理面の重要な業務に関する行為を行っていたほか、

〔2〕継続的に、原告の年度の予算を作成し、

実績と比較等した上で原告代表者や原告の従業員に対し

改善の指示をするなど、

原告の予算管理に係る行為も行っていたものであり、

さらに、

〔3〕笹原田農場及び黒田牧場の各購入並びに大谷津牧場の新設稼働

という三度にわたる原告の事業拡大の場面において、

それぞれ、購入等の意思決定を行うとともに、

資金の借入れの実現のため交渉等を行っており、

原告の重要な経営判断やその実務処理に実質的に参与したといえる。


そうすると、本件元取締役は、本件役員退任期間において、

上記〔1〕及び〔2〕のとおり、

継続的に、原告の経理や予算管理に係る業務を担っていたということができ、

さらに、本件役員退任期間の中では散発的に行われたものではあるものの、

上記〔3〕にみたとおり本件元取締役が原告の重要な経営判断や

その実務処理に実質的に参与したことがあったことも併せ勘案すれば、

本件元取締役は、本件役員退任期間において、

継続して、実質的に原告の経営に従事していたと認めるのが相当であり、

本件役員退職給与適正額の算定における平均功績倍率法、

1年当たり平均額法等において用いられるべき本件元取締役の勤続年数には

本件役員退任期間も通算されるべきである。


次に、本件役員退職給与適正額の算定における平均功績倍率法、

1年当たり平均額法等において用いられるべき本件元取締役の勤続年数に、

昭和62年4月25日から平成8年の退任までの期間も

通算されるべきかについて検討する。


本件元取締役の平成8年の退任は、

当時、××が原告の取締役としての職務遂行上複数の問題を生じさせ、

原告の取引先から××の職務遂行に問題がある旨の指摘がされるに至った中で、

当該状況の解決策として、自身を含む当時の原告の取締役が

全員辞任する方針の下、行われたものであった。


取締役が全員辞任するという解決策が採られた点をみても、

××が生じさせたという複数の問題は相応に重大なものであったと

うかがわれ(この点について、本件元取締役は、

陳述書にて「重要な問題」と表現し、

証人尋問においては、刑事事件にもなり得るものであった旨証言している。)、

本件元取締役が、証人尋問において、

自身にも一定の責任を負うべき事情があった旨の証言をしていることも

踏まえれば、平成8年の退任は、

本件元取締役にも上記の問題の発生に関する一定の責任が

存在することを前提に、

その責任を取る趣旨を含め行われたと評価されるべきものといえる

(なお、本件元取締役は、証人尋問において、××以外の取締役も

職務遂行上の問題を生じさせており、

それらも不問とする趣旨もあったことをうかがわせる証言もしている。)。


そして、平成8年の退任に当たって本件元取締役に

退職給与は支給されなかった。


以上にみた平成8年の退任の経過等に鑑みれば、

平成8年の退任に当たり本件元取締役に退職給与が支給されなかったのは、

本件元取締役の原告に対する平成8年の退任までの間の功績を

前提としてもなお、上記の一定の責任の存在により、

本件元取締役に対して支給すべき役員退職給与が存在しない(零円である)

との評価を前提としたものであるとみるのが相当であるから、

平成8年の退任までの間の本件元取締役の原告に対する功績については、

平成8年の退任の際に既に評価し尽されて清算されたものと認められる。


したがって、本件役員退職給与適正額の算定において、

平成8年の退任までの間の勤続年数を考慮することはできない

というべきである。
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少し特殊な要素を含む事例ではありますが、

「取締役として登記されていない期間において、

「株主ではない人」が経営や重要な業務に関与していた場合、

その期間を在任年数に加えることができるか?」

という判断においては、参考になる要素があります。


ぜひ、1つの事例として、覚えておいて頂ければと思います。


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■編集後記


読み始めた本で面白いものがあるので、ご紹介します。


「2020年6月30日にまたここで会おう」


東京大学で行われた伝説の講義を収録したものです。


講師の瀧本哲史さんは昨年、47歳の若さで他界されていますが、

今年の8月26日のNHKクローズアップ現代+において

「2020年の世界を生きる君たちへ~

投資家 瀧本哲史さんが残した“宿題”~」

という番組も放送された方です。


皆さんにもおすすめできる本ですので、

ぜひ、読んでみてくださいね。

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