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では、今日は

「最新判決! 過大役員退職給与に関して争われた裁判」

を解説します。


税務調査で「役員退職給与が過大である」と

否認されることがありますが、

基本的な計算方法は「最終報酬月額×在任年数×功績倍率」です。


今回の事例(東京地裁(令和2年2月19日判決))も

この功績倍率法により判断された事例です。


納税者である会社(売上:約32億円)は

〇 最終報酬月額:110万円

〇 在任年数:34年

〇 功績倍率:8.0

で計算し、

2億9,920万円を役員退職給与として払いました。


退職者は「創業者でもある元代表取締役」です。


この事例において、

国税は「売上規模が約16億円~63億円」の

同業他社「3社(A、B、C社)」を抽出し、

その功績倍率の平均値(平均功績倍率)を計算しました。


〇 A社

・ 最終報酬月額:350万円

・ 在任年数:48年

・ 功績倍率:1.17

・ 役員退職給与の額:1億9,500万円  


〇 B社

・ 最終報酬月額:93万3,000円

・ 在任年数:22年

・ 功績倍率:1.34

・ 役員退職給与の額:2,740万円


〇 C社

・ 最終報酬月額:42万円

・ 在任年数:11年

・ 功績倍率:0.65

・ 役員退職給与の額:300万円


この3社の平均功績倍率は「1.06」です。


さあ、東京地裁の判断はどうなったのでしょうか?


残念ながら、国税の主張を認め、

「110万円×34年×1.06=3,964万4,000円」が

適正な役員退職給与の上限と判断されたのでした。


約3億円の役員退職給与に対し、

適正額は約4,000万円ですから、

否認額は約2億6,000万円という非常に厳しい結果です。


このような事例において、納税者は

〇 退職役員の最終報酬月額は本来の金額よりも低い金額だった

〇 もっと高い金額で計算すべき

と主張したりします。


本事例でもそうでした。


2019年5月21日に配信したメルマガでも、

最終報酬月額につき、

納税者が同じ主張をした事例※を書きましたが、

この事例でも認められませんでした。


※ 岡山地裁判決(平成元年8月9日判決、納税者敗訴)


〇 その会社における他の役員の役員報酬の額

〇 同業他社の役員報酬の額

などを比較し、

その役員の役員報酬が「特殊な状況」になっていなければ、

この主張はなかなか認められないでしょう。


もっと言えば、その役員の最終報酬月額が不相当に低ければ、

功績倍率による計算が採用されず、

1年当たり平均額法※により

役員退職給与の適正額が計算されることが大半です。


※ 同業他社における、

役員在任1年当たりの役員退職給与の平均額×その役員の在任年数


それはさておき、

国税が抽出した同業他社が合理的と判断されれば、

平均功績倍率が何倍であれ、

それが適正と判断されてしまう可能性が高いのです。


そして、「国税が抽出した同業他社は合理的」と

判断されることは多いのです。


34年も取締役を務めた、

創業者でもある元代表取締役の平均功績倍率が1.06とは

あまりにも厳しい結果です。


しかし、このような事例は非常に珍しい訳ではありません。


皆さんの会社においても、起き得る話なのです。


国税不服審判所の裁決(平成19年11月15日)において、

国税不服審判所が認定した平均功績倍率は「1.9」でした。


東京地裁(平成25年3月22日判決)で

認められた平均功績倍率は「1.18」でした。


だから、平均功績倍率が「1.××」と判断されることは

非常に珍しいことではないのです。


では、ここからが私の提案です。


保守的なことばかりを書いていても仕方がないので(笑)。


冒頭で取り上げた東京地裁(令和2年2月19日判決)ですが、

売上が約32億円の会社です。


そして、

「最終報酬月額110万円×在任年数34年×功績倍率8.0

=2億9,920万円」

という役員退職給与の計算をしている訳です。


仮に、「約3億円の役員退職給与をもらいたい」

という趣旨があったとするならば、

なぜ、330万円の役員報酬にしなかったのでしょうか?


売上が約32億円の会社ですから、

月額220万円の増額をしても

赤字になる会社ではなかったかもしれません。


もちろん、退職する前の数年間で

110万円から330万円に上げるのは超リスキーですが、

ある程度の一定期間、330万円をもらい続けていれば、

この事例はそもそも税務調査で否認されなかった可能性もあります。


なぜならば、最終報酬月額が330万円であれば、

「最終報酬月額330万円×在任年数34年×功績倍率:2.67

=約2億9,920万円」

となり、功績倍率が3.0以下となるからです。


この事例では、8.0という高い功績倍率が

税務調査で目についたものと考えます。


この裁判では「平均功績倍率1.06」という認定がされていますが、

現場の税務調査官の「感覚」として

「3.0は問題ない」というのがあることも事実です。


だから、功績倍率が2.67であれば、

そもそも税務調査で否認されなかった可能性は十分にあるのです。


〇 ずっと長い間、330万円の役員報酬をもらってきた。

〇 功績倍率は2.67である。

〇 役員退職給与の額は2億9,920万円である。


この状況になっていたならば、

税務調査官の感じ方は全く違ったものになっていたでしょう。


もちろん、330万円という役員報酬につき、

過大役員報酬という否認を受ける可能性はあります。


しかし、役員退職給与の額が過大と否認される事例に比べ、

役員報酬の額が過大と否認される事例は圧倒的に少ないことも事実です。


そういう前提に立ち、

「役員退職給与は3億円くらいもらいたい」

という趣旨があったとするならば、

「役員報酬の額を330万円にしておくべきだった」と考えます。


いかがでしょうか?


中小企業の社長の中には「所得税が高くなるから」という理由で、

役員報酬の額をそこそこに抑えている方も多くいます。


それはそれで悪いことではないのですが、

役員報酬の額は役員退職給与の額に直結するものでもあります。


そう考えると、一定年齢になった段階で、

役員退職給与の額を意識した役員報酬の額にしておくべきなのです。


しかし、多くの方は60歳を過ぎ、

退職のことを意識するようになってから、

役員退職給与の額のことを考えます。


もちろん、「何歳まで第一線やるか?」ということにもよりますが、

大半は65~70歳でしょう。


そう考えると、60歳以降に役員退職給与の額を意識し、

役員報酬額を上げていくことは、

年齢が過ぎれば過ぎるほど、

税務調査で否認されるリスクが高くなっていくのです。


なお、私見になりますが、

役員退職給与の額が1億円を超えると、

税務調査で問題になってくる可能性があると考えます。


もちろん、これ以下でも否認されている事例はいくつもありますが、

一定の特殊事情がある事例です。


実際、大分地裁(平成20年12月1日判決)では

1億1,200万円の役員退職給与の額が否認されています。


これは役員報酬の額の増額も関係して否認された事例ですが、

代表取締役(特に創業者)の役員退職給与を考える場合、

是否認の「基本的な」分岐点は約1億円にあるような気がします。


この辺りのことも考え、

「皆さんの会社がいくらの役員退職給与を払いたいのか?」

ということを考え、

総合的、かつ、長期的なタックスプランニングが必要なのです。


団塊の世代の社長の大量退職を迎えている時代ですので、

このことはよく覚えておいてください。


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■編集後記


今朝は午前3時過ぎにすっきり目が覚めました。


もちろん、目覚まし時計ではありません。


昨日寝たのは9時過ぎですから、睡眠時間は6時間です。


月曜日はスイッチが入るので、

午前3時過ぎに起きることが多いですね。


さあ、今週も頑張りましょう!


今週は「生保営業支援塾」、

来週は「提案型税理士塾」の講師です。


この2つの塾で話す内容は常に新作なので、

新作は資料作りが大変です・・・。


確定申告期限が延長されたので、

来週の「提案型税理士塾」の参加者は少ないでしょうね(笑)。


本来の期限であれば、終わっている日だったのですが・・・。

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