※本ブログ記事は2016年6月28日に配信したメルマガを掲載したものです。



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今日の1分セミナーは

「社員旅行を行なう場合の注意点」を解説します。


黒字の会社が従業員をねぎらうと同時に節税対策として、

または、赤字の会社が社員の士気を高めるために

社員旅行を行なうことがあります。


しかし、この場合、様々な点に気を付けないといけません。


まずは、国税庁が発表している個別通達をご覧ください(一部追記)。 


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使用者(見田村注:法人の場合であれば会社)が、従業員等の

レクリエーションのために行う旅行の費用を負担することにより、

これらの旅行に参加した従業員等が受ける経済的利益については、

当該旅行の企画立案、主催者、旅行の目的・規模・行程、従業員等の

参加割合・使用者及び参加従業員等の負担額及び負担割合などを

総合的に勘案して実態に即した処理を行うこととするが、

次のいずれの要件も満たしている場合には、原則として課税※しなくて

差し支えないものとする。


※ 給与(賞与)になり、源泉所得税の対象として課税


(1)当該旅行に要する期間が4泊5日(目的地が海外の場合には、

目的地における滞在日数による。)以内のものであること。


(2)当該旅行に参加する従業員等の数が全従業員等(工場、支店等で

行う場合には、当該工場、支店等の従業員等)の50%以上であること。
---------------------------------------------------------------------


これを読み、「(1)(2)の要件を満たせばOK」と考え、

安易に社員旅行を企画してしまう場合があります。


しかし、それではいけないのです。


なぜならば、上記でも「原則として課税しなくて差し支えない」と

記載されている通り、例えば、金額が高額な場合は給与として

課税されてしまうからです。


上記通達には「少額不追求」という考え方があるのです。


また、海外旅行が一般的だったどうかなどの当時の社会情勢なども

考慮すべき要素となります。


過去の一例を見てみましょう。


〇は納税者の主張が認められた事例、

×は納税者の主張が認められなかった事例です。


1、岡山地裁(昭和54年7月18日)・・・×

・ 行先:ハワイ旅行(5泊6日)

・ 1人当たりの費用:約約186,000円)


2、京都地裁(昭和61年8月8日)・・・〇

・ 行先:香港

・ 1人当たりの費用:約77,000円(会社が20,000円を負担)


3、裁決(平成3年7月18日)・・・○

・ 行先:→タイ(3泊4日)

・ 1人当たりの費用:183,000円


4、裁決(平成8年1月26日)・・・×

・ 行先:シンガポール(3泊4日)

・ 1人当たりの費用:約454,000円

・ 行先:カナダ(4泊5日)

・ 1人当たりの費用:約520,000円)


5、裁決(平成10年6月30日)・・・×

・ 行先:九州(3泊4日)

・ 1人当たり192,003円


6、裁決(平成22年12月17日)・・・×

・ 行先:海外(2泊3日)

・ 1人当たり241,300円


7、東京高裁(平成25年5月30日)・・・×

・ マカオ(2泊3日)

 ・ 1人当たりの費用:241,300円


ここで「いくらまでならOK」ということを論じるつもりはありませんが、

国税庁のホームページでは下記とされています(一部改定)。


〇 事例1

イ 旅行期間:3泊4日

ロ 費用及び負担状況:旅行費用15万円(うち使用者負担7万円)

ハ 参加割合:100%

→ 旅行期間・参加割合の要件及び少額不追及の趣旨のいずれも

  満たすと認められることから原則として非課税


〇 事例2

イ 旅行期間:4泊5日

ロ 費用及び負担状況:旅行費用25万円(内使用者負担10万円)

ハ 参加割合:100%

→ 旅行期間・参加割合の要件及び少額不追及の趣旨のいずれも

  満たすと認められることから原則として非課税


〇 事例3

イ 旅行期間:5泊6日

ロ 費用及び負担状況:旅行費用30万円(内使用者負担15万円)

ハ 参加割合50%

→ 旅行期間が5泊6日以上のものについては、その旅行は、

  社会通念上一般に行われている旅行とは認められないことから課税


いかがでしょうか?


明確な金額の基準はありませんが、

上記(1)(2)を満たしていても、高額な場合は「少額不追求」という

考え方に反するので、給与(=賞与)として課税されます。


役員に対する賞与は経費にすらなりません。


ちなみに、ある税理士が書いた書籍には「4泊5日のハワイ旅行

(25万円)は社会通念上、決して高額な旅行費用ではない」と

書かれています。


しかし、個人的には、過去の事例を参照すると、税務調査での

否認リスクは十分にあると考えます。


いずれにせよ、社員旅行を行なう場合の金額(会社負担額)には、

「事前に」十分な検討をし、顧問税理士に相談することが重要なのです。



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■編集後記(見田村)


今回のメルマガを書くに当たり、「社員旅行 個別通達」と

検索しようと思い、「社員旅行」まで入力したら、

次のキーワードが連想で表示されました。


「社員旅行 行きたくない」


検索した結果で、答えが見つかるのでしょうかね(笑)。


思わず、笑ってしまいました!


私は務めていた時も、社員旅行は大好きでしたけどね~(*^^)v

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