いわゆる全損の節税保険がなくなったことにより、航空機を使ったオペレーティングリースが注目されました。
 
しかし、今回のコロナの影響により、この商品のリスクが改めて露呈しました。
 
先日のニュースで、国営のタイ国際航空が経営破綻し、民間企業として経営再建を目指すニュースも流れていましたね。
 
今後も同様のニュースは続く可能性があります。
 
この場合のリスクとは?
 
☑ 航空会社が経営破綻したら、リース料が払われない。
 
☑ この場合、営業者は航空機を押さえ、その後の駐機費用、弁護士費用、航空機のメンテナンス費用などが一定期間にわたり、かかり続ける。
 
 一定のコストがかかり続けるので、売り急ぐことになり、高値で売れない可能性がある。
 
☑ 航空業界が不況の中、そもそも航空機を高く売却することができない可能性がある。
 
☑ 為替のリスクもある。
 
一部の会社ではコロナ特需が起きており、「節税をどうしたらいいですか?」という相談も私のところに複数の会社から来ていますが、このようなことを考えると、航空機を使ったオペレーティングリースはお奨めできないですね・・・。
 
世の中が有事の際も空前の利益が出ている会社は必ずあり、東日本大震災のときも「節税したい」という電話が何本もなりました。
 
東日本大震災の時でいえば、多額の損害保険金が払われ、「焼け太り」になった会社もあります。
 
赤字続きで、いつやめようかと思っていたが、東京電力からの賠償金で空前の利益が出た事例も知っています。
 
ちなみに、「原子力損害の賠償に関する法律」の第3条では、こう書いてあります。
 
原子炉の運転等の際、当該原子炉の運転等により原子力損害を与えたときは、当該原子炉の運転等に係る原子力事業者がその損害を賠償する責めに任ずる。ただし、その損害が異常に巨大な天災地変又は社会的動乱によつて生じたものであるときは、この限りでない。
 
「だから、東電は【法的には】賠償責任を負う必要はない」という意見も聞いたことがあります。
 
それはさておき、航空機によるオペレーティングリースは「投資」です。
 
こういうリスクも分かった上でやるならば、それは自己責任なのでいいのですが、結果として、「損をしたから、税金も減った」ということになるのが最悪のパターンなのです。
 
オペレーティングリースによる節税をした会社は繰り延べた利益が出口で計上され、またオペレーティングリースをやることも多いでしょうから、いつか有事にぶつかる可能性もある訳です。
 
そもそも、航空業界は固定費の割合が高いので、一定の売上を超えてこないと、利益が出ないのです。
 
航空機を使ったオペレーティングリースのセミナー案内が流れてきたので、注意喚起も含め、この投稿をします。

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この記事は税理士 見田村元宣が配信したメルマガ(無料)をブログにアップしたものです。

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